エレキギターがなかなか上達しないのはむしろ好都合

人はなにかを10,000時間こなすと、その「なにか」のプロになれるという。

これを「1万時間の法則」っていいます。

10,000時間を日にちに換算すると、約416日分。

まいにち「なにか」を3時間やり続けると、およそ9年でその道のプロになれるという計算です。

とはいえ、毎日3時間もなにかを継続するのは、そうカンタンなことではない。

だから「なにか」のプロになれる人は、ごく少ないのでしょう。

わたしはエレキギターを始めてから4年くらい経ちましたが、プロどころか人前で演奏できるレベルにすら到達していません。

もとよりギターのプロを目指しているわけではありませんが、だれかにギターのうでまえを披露して「上手だね!」って言われるくらいにはなりたい。

そう思ってほとんど毎日エレキギターを弾いています。

しかし、4年のあいだに「なかなかギターが上手くならない」と挫折しかけたときもありました。

おそらくギターを続けている人なら、誰しも抱えている悩みでしょう。

でも、最近になって「エレキギターがなかなか上達しないのはむしろ好都合なのでは?」と思えるようになった。

なぜなら、私がおじいちゃんになっても長くエレキギターを楽しめるから。

エレキギターの楽しさって、いままで自分が弾けない曲やフレーズが弾けるようになること、つまり「成長すること」だと思うんです。

ドラクエもキャラのレベルが上がって見たことのないスキルや魔法を覚えたり、強いボスを倒せるようになったりするのがワクワクしますよね。

しかし、全キャラがレベル99になったら、もうやることがなくなるんです。

もしエレキギターを始めて1年くらいで、布袋寅泰さんクラスのレジェンドギタリストになれてしまったら、これ以上成長する喜びを体感できなくなります。

だから、エレキギターは難しくてナンボだし、「すぐに上達しなくて結構」くらいの気持ちで弾いています。

さすがにおじいちゃんになる頃には、そこそこエレキギターが弾けるようになるでしょう。

大事なのは焦りすぎない考え方と、エレキギターを楽しむことです。